HIV、エイズの症状や感染経路について

エイズやHIVという言葉を聞くと「不治の病」とイメージする人も少なくありません。
またエイズ=HIVと勘違いしている人もいますが、これらは全く別物です。
まずHIVはヒト免疫不全ウイルスとも言われるウイルスで、HIVが体の免疫細胞を破壊していき、最終的に免疫不全状態となるのがエイズです。

ちなみにHIVに感染した時は2週間前後でインフルエンザのような症状が出る事があります。
これは一時的にHIVが体内で急激に増殖するためで発熱や咽頭痛などが現れます。
その後は何も症状がない無症候期に入りますが、この間もHIVは体の中で増殖し続け免疫細胞は破壊されていきます。
体の免疫力が低下する事で健康な体では感染しない病原体にも感染しやすくなり様々な病気を発症します。
そしてエイズ指標疾患23種のうち1つでも発病するとエイズと診断されます。

HIVは性感染症で日常生活の中で感染する事はありません。
HIVは感染者の精液や膣分泌液、血液、母乳などに多く含まれていて、これらが媒体となって感染するので感染経路は限られています。
性行為による感染、血液を介しての感染、母子感染が主な感染経路ですが、中でも性的感染がもっとも多いです。
精液や膣分泌液、血液に含まれるHIVウイルスが相手の性器や肛門、口などの粘膜や傷口に侵入して感染するのですが、特に男性同士の性行為は傷がつきやすいため感染リスクが高くなります。

血液を介しての感染は、輸血や注射器のまわし打ちによるものです。
日本では輸血の際は検査を綿密に行われているので危険性は極めて低いです。
一方、麻薬や覚せい剤を注射器や注射針を共用して使う事は、血液が他人の血管の中に侵入するのでリスクは高くなります。

また母子感染は出産時の産道感染や母乳哺育による感染、胎内感染がありますが、妊娠初期にHIV検査を実施して確認し、もし母親がHIV感染者だった場合は薬を投与する等して母子感染率を下げる事が可能です。

HIVとエイズの検査は早めに行なうのが良い

国内で初めてエイズ患者が確認された時は有効な薬がなくすぐに死に至る病気として恐れられ、保健所や医療機関に感染不安の電話が殺到する、いわゆるエイズパニックとなりました。
現代は医療が発達しHIVに感染しても適切な治療を受ける事で、エイズ発症を抑えたり遅らせたり出来るようになりました。
そのためHIV感染症はコントロール可能な慢性疾患と考えられるようになっています。

ただしエイズを発症してしまうと体調が回復するのが遅れたり後遺症が残る事もあります。
また自分がHIVに感染していると気付かない事で、恋人やパートナーに感染させるリスクもあります。
こういった事を踏まえても、早い段階でHIV検査を受けて感染の有無を確認し、もし陽性反応が出た場合は専門の病院で治療を開始するようにします。

HIV検査は全国の保健所、性病科や泌尿器科、婦人科等の病院で行われています。
検査方法は少量の血液を採取し、血液の中にHIVに対する抗体があるかどうかを調べます。
通常検査は結果が判明するまで1~2週間を要しますが、即日検査の場合は30分程度で結果がわかります。
保健所なら完全無料で検査が受けられる、病院は陽性だった場合にスムーズに専門の病院を紹介して貰えるといったメリットがあります。

そして最近は自宅で検査を行える検査キットを利用する人が増えてきています。
検査キットでの検査方法はランセットなどを用いて、自分で血液を採取します。
採取した検体を指定された衛生検査所へ返送すると、その後結果が通知されます。
検査機関は国の認可を受けた登録衛生検査所で、普通の病院と同じ検査が行われるので安心です。
検査キットなら誰でも好きなタイミングで検査を受ける事ができ、また人に顔を見られる事もないため人気があると言えます。